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グラム染色でできる
起炎菌の迅速推定同定

標本作製から鏡検所見の解釈まで   

監修:山口惠三(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)
監修・著:小栗豊子(亀田総合病院臨床検査部 技術顧問)

 

判型:ポケット版(90mm×152mm)
頁:148
発行年:2011年4月
    (初版:2009年3月)
非売品:Meiji Seikaファルマ(株)提供
ISBN978-4-86102-139-8

 


本書のコンセプト


塗抹〜染色〜鏡検のノウハウを伝授します
 

 グラム染色は感染症の初期治療に役立つ極めて有用な検査方法として普及しています。

・迅速検査として有用です=検査所要時間は約30分

・菌属(菌種)が推定できるので抗菌薬の選択に役立ちます

・炎症像の有無が推定できるので白血球や上皮細胞が観察できます

・起炎菌の消失・減少が確認できるので治療効果の判定に役立ちます

 

 そのうえ、安価でできる検査であることから、今後さらに重要度を高めていくことでしょう。
 グラム染色のメリットを最大限に生かすため、医師・検査技師・看護師の皆様の日常の医療現場で活用していただける実用資料として、なおかつ、トレーニングにも活用していただける手引きとして編集しています。
1)素早い理解のために図解・実物写真を重視
2)優れた画質の染色標本写真150余点を検体の種類別に分類
3)起炎菌を陽性菌/陰性菌/その他、染色形態別に整理し、
  しかも、150余点を個別に解説し、注意点にも言及

 

 さらに、迅速な同定へと至るために、グラム染色法と併用したい検査法なども紹介していることなどが本書の特長です。
 本書は、大絶賛をいただいておりますポケット判「微生物検査のための検体採取法」(2008年11月発行)の続編で、同じように胸ポケットに無理なく納まるサイズです。

 

※感染症の類型他、一部更新しました(2011.4)



目 次 紹 介

 

感染症入門は患者検体のグラム染色から始まる

起炎菌の迅速推定同定と起炎菌消失の確認をしよう

<1> グラム染色の有用性

グラム染色の利点と欠点
塗抹検査と培養検査の比較         

<2> 塗沫・同定の方法

塗抹に用いる工具
試験管、白金耳の正しい持ち方
塗り方

塗抹の適量
固定方法
喀痰の洗浄
検体別の塗抹のポイント
塗抹〜固定の手順(喀痰例)  

<3> 鏡検に適した検体と不適当な検体
   

<4> グラム染色の種類

グラム染色の主要3方法とその染色液
グラム染色の自動染色機と手動染色セット  

<5> グラム染色法
 
(1) ハッカーの変法(バーミー法)の手順
(2) フェイバー法の手順

<6> 抗酸菌染色法
 
(1) チール・ネルゼン法の手順
(2) 蛍光法(オーラミン法)の手順

<7> ヒメネス染色の手順
 

<8> 火災固定とメタノール固定の違い 
 

<9> 染色成功・失敗の目安

よい標本の条件
成功例・失敗例

 

<10> グラム陽性菌の形態分類チャート

<11> グラム陰性菌の形態分類チャート 
 

<12> 主な細菌のグラム染色形態

グラム陽性菌
グラム陰性菌
真菌

 

<13> グラム染色による治療効果の判定 

<14> 鏡検所見解説

(1) 喀痰

(2) 血液(心嚢液、血管カテーテルを含む)

(3) 髄液

(4) 膿・分泌液・穿刺液

(5) 腟分泌物

(6) 尿

(7) 糞便

●微生物名索引


<付録>

(1) 微生物検査の流れ

(2) 主要な迅速診断キット一覧表

(3) 感染症法に規定される感染症の類型

(4) 感染症法に規定される病原体等の名称と疾患名称の対照表


(本書は、2006〜2008年にかけて発行された「感染症治療の基礎 ―初期治療に役立つ検査―」全5巻に掲載されたグラム染色の手技と鏡検所見解釈に関する記事に、新たに多数の記事を加えて編集したものです)


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